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pensée et mélancolie

思索・研究・執筆ブログ

【感想・書評】『神・時間術』がどんな本か?まとめてみた

 

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書店の自己啓発系の棚を眺めていたら目に入った、

 

脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術 | 樺沢 紫苑 |本 | 通販 | Amazon

著者:樺沢紫苑


について、今日は紹介したい。

 

 

自己啓発本は派手なタイトルが多いのは確かだが、
ついに「神」まで登場したか、という印象。

 

 

そして、謳い文句は

「脳のパフォーマンスを最大まで引き出す」

「あなたの24時間を科学的に2倍にする!」

 

である。

 


タイトルや帯に関しては「よくここまでやるなぁ」と思いつつも、
それらを含め詳しく本を調べるべく目を通した。

 

 

アフィリエイトをしていると、ブログデザインや広告の見せ方、
言葉遣いなど、常にマーケティングの視点からも本を読むため、
こうした本は参考になる。

 

 

もちろん、タイムマネジメントに関して有用な知見があれば、
取り入れるつもりだった。

 

 

 

 

結論から言うと、私としては買ってよかったと思うし、
時間術系の本の中では良書だと思う。

 

 

この本で優れている点を幾つかピックアップしよう。

 

 

集中仕事/非集中仕事

 

この本では、精神科医の視点からの、集中力についての様々な詳しい説明がなされてい

る。その集中力に基づいて、仕事術・時間術について述べられているが、なかでも注目

したいのは、普段の自分の仕事を

 

 

・集中仕事、、、、高い集中力を要する仕事

         (文章を書く、プレゼン等資料を作る、重要な書類作りなど)

・非集中仕事、、、それほど高い集中力を要しない仕事

         (メールチェック、電話、コピー、打ち合わせ、来客対応など)

 

この2つに分けていることだ。

 

 

そして、例えば文章を書いたりする集中仕事を効率よくこなすには、高い集中力を発揮

できる時間帯に割り振ったほうがいい。だから、集中仕事は午前中にやれ、と書かれて

いる。

 

著者によると、「朝の1時間は、夜の1時間の4倍の価値がある」

 

また、「集中力を高めようとするのはよくない」とも述べられている。

 

そうではなく、集中力の高い時間に、集中力が必要な仕事をせよ、ということらしい。

 

 

 

 

時間を1次元的に捉えず、2次元的に考えるべき

 

この本の内容の中で、一番興味を持ち、かつ疑いたくなるのは、

上記の「あなたの24時間を科学的に2倍にする!」というフレーズだろう。

 

 

実際それが可能なら、「忙しい、時間がない」「もっとうまく時間管理したい」と考え

ている人にとって、これほど魅力的なノウハウはない。

 

 

そのため、このフレーズの可否を少し書いておく。

 

 

よくある時間術と言うと、「毎日、夜19時~22時までの3時間に、テレビを見てい

る」ならば、「この習慣をやめ、その時間かわりに読書をしなさい、」

 

 

というものだ。

 

 

これが1次元的な時間の捉え方で、いうなれば時間を「切り取り&貼り付け」する発想

だが、著者に言わせるとこれはよくないらしい。確かに、この考え方では1日24時間

という時間は絶対に延びない。

 

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そうではなく、

まず時間を横軸にとり、縦軸に集中力をとる。そうすると、

その面積が仕事量になる。この面積を大きくなるようにしなさい。

 

ということのようである。

 

 

 

だから、この本で言われている24時間が2倍に!というコピーは、もちろん

1日が48時間に、ということではなく、24時間と言う時間の中で、今までの2倍以

上の仕事をこなせるようになる、と言うことを意味している。

 

 

この本を読んで実践をしっかりすれば、確かに効率は上がるはずなので、

まったくの誇大とは思わなかった。(肉体労働系の仕事が多い人はあまり効

率は上がらないだろうが)

 

 

作った時間で趣味・遊び・自己投資を

 

時間術系の本は、どれも真面目にやれば少しは新たに時間を作れるものだ。

だが、その時間に何をすべきかが重要で、その点著者は「自分が好きなこと」「楽しい

こと」、「本当にやりたいこと」、「自己投資」をしなさいと強く勧めており、

好感が持てる。私も、日本人はもっと自分が「本気でできる遊び」をする時間を増やし

たほうがいいと考える。

 

 

 

「ストップウォッチ仕事術」

 

具体的な仕事術について1つ取り上げよう。

 

「ストップウォッチ仕事術」である。

 

 

「アラームやストップウォッチを使って、効率を上げよう」

これはタイムマネジメントをしようと試みる人なら、恐らく誰もが1度は

思いつくものではある。 

 

 

ただ、この本では、アラームは集中力をリセットしてしまうからよくないとしており、

ストップウォッチの方を用いることをすすめている。

 

 

私もさっそく取り入れ始めた。実際すぐに効果が出るし、ストップウォッチを使い続け

ることで、どの仕事が効率がよく、どの仕事が悪いのかが改めて分かるため、

仕事効率についての意識改革につながると感じた。おすすめである。

 

 

※因みに、もちろん、「運動をしなさい」「よく寝なさい」というような、

ほかの多くの時間術系の本とかぶっている部分も幾つかあるが、

時間術が網羅された本と考えれば、それほど気にならない。

 

 

時間術の科学的な根拠が明確に書かれており、内容に一貫性がある

 

 

上記2点意外にもたくさんの時間術が紹介されているが、それがなぜ科学的に良いとい

えるかが各々しっかりと書かれており、それを知りたい方にはおススメだ。

 

 

著者の一番の問題意識について

 

最後に、、

 

著者の樺山紫苑さんは、精神科医である。

なので、日本の自殺者の数を減らしたいと考えている。

 

 

そして、自殺者の多さは、作業効率の悪さや、そこからくる長時間労働、仕事中心で

健康や家族との時間を犠牲にしたワークライフバランスによる所が大きいという。

 

 

また、本書で時間の使い方をもっと変えるきっかけになれば、と書かれている。

 

 

だから、この本は、自己啓発系の時間術本ではあるのだが、

裏にはっきりとそうしたテーマが篭められたものなのである。